熊本小代焼の特徴・ふもと窯スリップウェアや焼き物体験 NHKイッピン
熊本小代焼・小岱焼とも呼ばれる歴史 NHKイッピン紹介
NHKイッピン「食卓をあたたかく華やかに!熊本小代焼(しょうだいやき)」で紹介された「熊本県小代焼」の歴史や特徴、番組紹介のふもと窯スリップウェアとはなにか、ちひろ窯・まゆみ窯・たけみや窯などの窯元、さらにオンライン通販での購入、焼き物体験などの情報を紹介します。
小代焼は熊本県荒尾市、南関町、熊本市など県北部で焼かれる陶器で、小岱焼とも呼ばれます。
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これは、中興の祖の一人でもある城島平次郎氏が、荒尾の象徴でもある小岱山の「岱」の字を「代」から置き換えたため、今日では二通りの表記があります。
歴史の始まりは江戸時代の寛永9年(1632年)、肥後熊本藩の加藤忠広が改易(解任)されたため、その跡を受けて細川忠利が小倉から熊本藩の初代藩主となったことにさかのぼります。
そのとき、忠利に従った陶工の源七(牝小路家初代)と八左衛門(葛城家初代)が焼物師を命じられたのが、小代焼の始まりといわれます。
天保7年(1836年)になると、山奉行の瀬上林右衛門が藩の指令を受け、産業振興策のため瀬上窯を築き、小代焼の技法が受け継がれ、さらに野田家、近重家へと継承されて今日に至っています。
小代焼の特徴・五徳焼きと呼ばれる理由
小代焼の特徴のひとつは、鉄分の多い小代粘土を使用した粗めの陶土を使うことです。
それを茶褐色の鉄釉(てつぐすり)で覆いますが、デザインは藁や笹の灰などから生まれた黄色や白など発色の違う釉(うわぐすり)を使い分け、流しかけすることによって生まれます。
釉薬(ゆうやく)の配合の違いにより「青小代」「黄小代」「白小代」に分類されます。
小代焼きは「腐らない、臭いがうつらない、湿気を防ぐ、毒消しの効果、延命長寿」の五徳があるとして「五徳焼き(ごとくやき)」と親しまれ、素朴な茶碗は毎日の食卓をあたたかく演出してくれます。
ふもと窯のスリップウェア・人気の窯元はちひろ窯・まゆみ窯・たけみや窯など
NHKイッピンでとりあげられたのは、新技法で作られるスリップウェアでした。これはふもと窯の井上泰秋さんの息子さん、井上尚之さんがつくるリボンや波のような鮮やかな模様が特徴の器です。
井上尚之さんは小石原焼の太田哲三氏に師事し、ヨーロッパを中心に広まったスリップウェアと呼ばれる陶器を中心に作陶されているんですね。
スリップと呼ばれる流動性のある化粧土にスポイトなどを使って文様を描き、低火度で焼成する焼物です。スリップウェアは日本の現代の生活スタイルに合わせて作られています。
ふもと窯のほかにも、小代焼の人気窯元は・ちひろ窯・まゆみ窯・たけみや窯・一先窯・中平窯・健軍窯・太郎窯・松橋窯・瑞穂窯など多数あります。
小代焼のオンライン通販は?
小代焼は地元の熊本県伝統工芸館のほかに、小代焼窯元の会のもとに伝統的工芸品を扱う「青山スクエア」でもオンライン通販ができます。
このほかに数は少ないですが、この記事で紹介しているように大手通販でも販売されています。
小代焼の焼き物体験・おすすめは小岱工芸館
小代焼の焼き物体験ができるのは熊本の県北エリアのいくつかの陶芸教室です。
おすすめは公共の施設「小岱工芸館」。通常の陶芸体験よりも安い料金で体験できます。初心者でも小代焼窯元の講師が指導に当たっていただけるので安心です。
記事をアップした2021年4月26日の時点で、値段は午前の部、午後の部、両者をまたぐ1日体験でも料金は一律2,000円。粘土1kg・焼成費用込み(小学生以下は1,500円)とのことです。
くわしくはこちらをチェックしてみてくださいね。