小千谷縮の反物・着物の歴史や苧麻の特徴・織物体験 NHKイッピン
小千谷縮はどこの伝統工芸品?その歴史は
NHKイッピン「雪国生まれの涼しい着物~新潟小千谷縮(おぢやちぢみ)~」で紹介された「小千谷縮(浴衣・着物・反物)」の歴史や特徴、織物体験情報を調べてみました。
名前だけではどこ?となりますが、小千谷縮は新潟県小千谷市周辺を生産地とする麻織物です。
小千谷市周辺では古来より苧麻(ちょま)を原料とした麻織物が織られていました。
それが江戸時代初期に改良されて、緯(よこ)糸に強い撚(よ)りをかけ織り上げた後、湯もみを行い、独特のシボ(しわ)を出す技術が生まれます。
小千谷縮の特徴(苧麻・手くびり・手織機など)
撚りが強い糸で織った布を雪で晒すことで、ねじりあわせた撚糸(ねんし)が水分を含んでほどけて布に「しぼ(ちぢみ)」という小さなしわができます。
薄くて肌触りがいいため、「風をまとう着物」とも呼ばれ、南魚沼市を生産地とする越後上布と共に、国の重要無形文化財に指定、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。
小千谷縮の重要無形文化財指定要件というものが決まっていて、以下のとおりの規定が定められています。
すべて苧麻を手うみした糸を使用する
苧麻とはカラムシと呼ばれる、イラクサ目イラクサ科の多年生植物。南アジアから日本を含む東アジア地域まで広く分布していて、古くから植物繊維をとるために栽培されています。手うみとは繊維を手で繋いで糸を製作する技術のこと。
絣模様を付ける場合は、手くびりによる
手くびりとは藍で染めずに白く染め残す部分を、粗苧(あらそう)という麻の表皮で巻き防染すること。
いざり機で織ること
いざりばたと読みます。日本や朝鮮半島で古くから使用されてきた手織機の一種で、「居座(いざ)る」とは織り進めるにしたがって、座る位置を少しずつ前進させることからきています。
しぼとりをする場合は、湯もみ、足ぶみによること。
さらしは、雪ざらしによること。
「シボ」を表現することが従来の麻布に画期的な変化をもたらした「小千谷縮」。
完成後わずか10年たらずの間に、魚沼地方一帯に広く普及して、小千谷、十日町、南魚沼市の現在の織物産地を形成する基礎となりました。
小千谷縮の通販では着物、反物、浴衣のほかにジャケット、ワンピース、ショール、帽子、扇子などが人気ですが、近年ではモダンな着物や作務衣、アロハシャツ、バッグ、財布、下駄も出ています。
小千谷縮の体験は小千谷織物工房「織之座」で
小千谷縮の体験なら、新潟県小千谷市城内1丁目にある小千谷織物工房「織之座」(おぢやおりものこうぼうおりのざ)で織物体験が楽しめます。
伝統工芸士によるアドバイスを受けながら、短い時間でオリジナル織物が作れます。
「織之座」は見て、触れて、体験できる織物ギャラリー。小学生から大人の方まで織物体験が楽しめます。