新潟漆器の歴史と箸の特徴や鈴木漆器店の皿・体験情報 NHKイッピン
新潟漆器の歴史と特徴
NHKイッピン「変幻自在!漆が竹に金属に~新潟漆器(にいがたしっき)~」で紹介された「新潟漆器」の歴史や特徴、大橋洋食器や朧銀塗の技法・体験情報について調べてみました。
新潟漆器の始まりは、江戸時代初頭の元和年間(1615年~1624年)に春慶塗(しゅんけいぬり)が伝えられたことがきっかけです。
春慶塗とはひのき・もみ等の木地(きじ)に下塗りをしてから、上に透明な漆をかけて、木目が見えるように仕上げる漆塗りの一種です。
寛永15年(1638年)には現在の古町7番町付近に「椀店(わんだな)」と称する塗物専売地域が定められ、保護政策がとられました。
新潟は寄港地として物資や文化の集散地だったため、その後、漆器作りもさまざまな地方からの多彩な技法が伝わり、発展しました。
変わり塗りの技「朧銀塗」
新潟漆器の特徴は、多彩な塗りで軽くて使いやすいこと。
特に竹塗りは下地の際に錆で竹の節等を作り、その上に色漆で竹の肌や模様をつけるという珍しい塗りで、本物の竹と見間違えるほどです。
新潟漆器の変わり塗りの技によって生み出された風合いの漆器は「朧銀塗(おぼろぎんぬり)」と呼ばれます。
まるで金属のように見えながらも、木地の上に漆を塗って作られた漆器だからこそ、温かみのあるニュアンスが感じられます。
人気の箸や鈴木漆器店の工芸品ブランド「SUMI・CO」
新潟漆器の通販では箸が人気ですね。番組に登場したアンティーク調の肌合いが料理を引き立てると評判の漆器は、大橋洋食器店でつくられています。こちらも木地に漆を施して金属に似せた漆器です。
こちらは新潟県村上市の鈴木漆器店の工芸品ブランド「SUMI・CO」。漆器の下地の材料である炭粉を全面に出し、漆を摺り込んで作られえているんですね。
焼き物のようなゴツゴツとした質感と、漆器の軽さを合わせ持つ漆器です。
北方文化博物館での新潟漆器製作体験
新潟市江南区沢海の北方文化博物館で新潟漆器製作体験ができます。
北方文化博物館は越後の大地主、伊藤文吉氏の旧日本邸で明治15年から22年まで8年の歳月をかけて造られたものです。
部屋数65の純日本式住居でその広大な施設は「豪農の館」と呼ばれる豪壮さがあり、見どころ満載です。
こちらで新潟漆器に模様を彫り、職人による純金の金粉を埋め込む伝統技法、沈金(ちんきん)の体験ができます。