京都の京うちわ老舗・阿以波の透かしうちわや制作体験 NHKイッピン
NHKイッピン紹介の京うちわとは?御所うちわに始まる歴史
NHKイッピン「進化するみやび・京都工芸品と菓子」で紹介された「御所うちわ」をルーツとした「京うちわ」の歴史や特徴、京うちわ老舗・阿以波(あいば)の透かしうちわや制作体験教室について調べてみました。
目次
京うちわとは京都府に由来する製法によって京都市や周辺地域で生産されたうちわのことです。
日本のうちわ(団扇)は形や特徴から、中国系、朝鮮系、南方系に大きく分けられます。
京うちわはうちわに張った紙(地紙)の内側に多くの竹骨(たけほね)を持った、朝鮮うちわの流れを汲んだものになります。
14世紀に西日本にもたらされて京都に伝わったと言われ、宮廷で土佐派・狩野派の絵師によって描画がほどこされて「御所うちわ」とも呼ばれていました。
京うちわの特徴・京都工芸品のお土産にも人気の秘密
京うちわの特徴は、うちわ面と柄を別に作り、後から柄を差し込む「差し柄」の構造となっていること。
また、地紙部分を支えている竹ひごの本数によって等級が決まります。竹骨は50本から100本あり、竹骨の数が多いものほど高級なんですね。
竹骨が100本ある「100立て(ひゃくだて)」は装飾用として人気があります。
老舗・阿以波(あいば)の透かしうちわには両面・片面がある
番組で紹介されたのは、1689年から創業300年という老舗、阿以波(あいば)で造られた観賞用の「透かしうちわ」です。
骨となる竹の加工から紙の張り合わせ、仕上げまで、すべてが手作業で行われています。
竹は丹波の4年から5年もの、紙には越中・八尾(やつお)の手漉き楮(こうぞ)紙、柄の部分は栂(とが)・杉材を用いるなど、国内産の材料にこだわっています。
透かしうちわには飾り用の両透かし(両面)、実用の両透かし、片透かし(片面)の種類があります。飾り用は細かく並べた骨の上に、扇面いっぱいに繊細な切り絵細工が施されています。
実用の透かし柄のほうはアクセントとして入るだけで、扇面全体でしっかり風を受ける仕組みになっています。
透かしうちわ制作体験は京都市山科区の塩見団扇で
京うちわ工房見学と透かしうちわの制作体験ができるのは、京都府京都市山科区「塩見団扇」。
制作風景を見学して歴史の解説を受けた後に、デザイン紙と和紙を一緒にカッターで切り抜いて作るうちわ制作ができます。
交通アクセスなどの詳細はこちらに出ていますので、ご確認くださいね。