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琉球紬の久米島紬・特徴や模様、ユイマール館織物体験 NHKイッピン

2021/01/02
 
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琉球紬で有名な「久米島紬」とは

NHKイッピン「素朴にエレガントに!~沖縄久米島紬(くめじまつむぎ)~」で紹介された琉球紬のなかでも有名な「久米島紬」の歴史や着物・反物などの特徴、久米島紬の里ユイマール館の織物体験情報を調べてみました。

紬とは蚕(かいこ)の繭(まゆ)から糸を取り出し、より(ひねり)をかけて丈夫な糸に仕上げて織った絹織物です。

例外的に木綿を素材とするものや、紬の生地を縫製した和服を指す場合もあります。

色合いが渋く、絹なのに絹らしい光沢を持たない、深い味わいを持つ粋な反物として人気があります。

昔は紬を日常着として使っていたため、その土地の風土に合った様々な織物がつくられました。大島紬が有名で、他にも白山紬、上田紬、結城紬、紅花紬、久米島紬などがあります。

沖縄で生産されている紬は「琉球紬」と総称されていて、なかでも久米島紬は有名です。その理由は久米島紬が日本の「紬」の発祥の地だったと言われている歴史にあるんですね。

久米島紬の歴史

久米島には15世紀後半、中国へ馬を献上したり、養蚕の技術を導入したりしていた堂之比屋(どうのひや)という人物がいました。

彼が中国で養蚕技術を学んで織りはじめたことから久米島に広がっていきます。

さらに、1619年には王命により、越前の坂元普基入道宗味(琉球名:坂本普基)が久米島に桑の栽培、養蚕、真綿の製法などの技術を伝えます。

1632年には薩摩藩士、酒匂与四郎右衛門(友寄景友)が八丈島の泥染技法を伝授するなど、久米島紬は多くの技術を導入して、第一級の織物として発展していくんですね。

1609年に薩摩藩が沖縄に侵攻してからは、久米島紬は人頭税の貢納布に指定され、薩摩を経て江戸に送られて「琉球紬」の名で珍重されるようになります。

久米島紬のユウナ染めなど、着物・反物の特徴

久米島紬は久米島の山に自生する植物染料や泥に含有する鉄分のほか、養蚕など自然の恵みと生活の調和から培われた長い伝統技術が特徴です。

主な染料にサルトリイバラと車輪梅、泥土で百回前後染め重ねる黒褐色「泥染め」、ユウナの炭を粉末にして染める銀鼠色の「ユウナ染め」、多様な植物を用いた「色染め」があります。

近年新たに誕生したのが、明るく淡い色合いが都会的でエレガントと好評な「大地染め」です。

久米島には沖縄全土の土が揃うといわれるほど多くの鉱物があり、大地染のなかには赤土染めと呼ばれるように赤土を使用した珍しい色味の反物・着物があります。

久米島紬の模様と柄の意味

久米島紬の模様はさまざまあります。まずは伝統の絣文様「トゥイグワー(鳥)」。

鳥が飛んでいるかのようなトゥイグワーの久米島紬は照明の具合で色が違って見える時がありますが、黒に近い色をしています。

また、「ト―ニ―」はもともと豚の餌箱がモチーフと言われ、楕円がずれて二つ並んでいます。

このほかに雲、島、水などの南国独特の模様があります。

いずれもおとなしく柔らかい模様は優雅で繊細な個性を持っています。

久米島紬の里ユイマール館での織物体験

久米島紬は国の重要無形文化財に指定されています。

沖縄県島尻郡久米島町にある久米島紬の里ユイマール館は久米島紬の資料館・人材育成施設。機織り、染物体験ができ、職人さんの作業の様子も見学できます。

織物体験ができる久米島紬の里ユイマール館

久米島紬はお値段もそれなりなので、中古やリサイクル品もいろいろ出ています。

ヤフオク、Amazon、メルカリなど国内外のサイトに対応しているオークファンでも久米島紬の中古やリサイクル品が確認できます。

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