リモージュ焼きとは?カップ・ブローチなどのブランド NHKイッピン
リモージュ焼きとは?カップ・ブローチなどのブランドとは NHKイッピン
NHKイッピン「inフランス・王室が愛した3つの輝き」」で紹介された「リモージュ焼き」の歴史や特徴から、カップ、ブローチ、ペンダント、小物入れなどの通販状況、ベルナルドなどの陶磁器ブランドについて調べてみました。
目次
リモージュ焼きとはパリから南南西に260キロ、ヴィエンヌ川のたもとに広がる古いフランスの街リモージュで生み出される陶器です。
リモージュはもともと、フランス屈指の陶磁器とemailエマイユ(七宝焼)をはじめとした、伝統工芸の街として知られていました。
ヨーロッパ、日本、中国、各地で独自製法の七宝焼が生産されていましたが、12世紀にはリモージュはヨーロッパの生産中心地とも言われるほど盛んに生産されました。
リモージュ焼きの歴史
リモージュ焼きの歴史は1768年にリモージュ近郊のサン・ティエリで白い粘土が発見されたことに始まります。
外科医であるジャン・バティスト・ダルネの妻はこの粘土を石鹸として使い始めました。さらに、麻の手入れにもいいことがわかって、この粘土はダルネにより紹介されました。
その後、ボルドーの薬剤師、マルク・イレー・ビラリスの手に渡ります。鑑定が行われた結果、この粘土が実は磁器製造にとって良質のカリオン(白磁)だとわかり、リモージュ陶磁器の歴史が始まったと言われます。
その後、マシエとフルネラの2人によって最初に磁器が作成されたのが、18世紀後半の1771年。当時の製陶所のレパートリーは豊富ではなく、1784年にはフランス政府に買収されて「リモージュ王立製陶所」になります。
リモージュ焼きの特徴
その後、セーヴル焼で知られるセーブルから派遣された装飾師により、リモージュの装飾は多様性を持つようになりました。
フランス革命では贅沢品とみなされて製造が禁止されますが、19世紀後半に黄金時代がやってきます。
1842年にニューヨークからダビド・アビランドがこの地を訪れ、磁器をアメリカに紹介したことからアメリカへの膨大な輸出につながり、彼自身も1862年に2人の息子とともに「アビランド製陶所」を設立。
このころにヨーロッパに広まっていたジャポニズムもリモージュ磁器に取り入れられながら、世界的なメジャーの地位を獲得していくようになりました。
リモージュ焼きの特徴は素焼きに絵付けをして焼くのではなく、白い生地に絵付けしてからさらに焼き付けるという手法にあり、リモージュでは19世紀後半から行われています。
リモージュ焼きとルノワール
ちなみに、リモージュ出身の有名なフランス人の一人といえば、19世紀フランス印象派を代表する画匠ピエール・オーギュスト・ルノワール (1841年-1919年)。
ルノワールはわずか13歳から陶磁器の絵付け職人として、高い才能を発揮しますが、19世紀後半のヨーロッパはイギリスから始まった産業革命により、手仕事から大量生産の時代へ移り変わり、工業化が進みます。
陶磁器も機械によるプリント技術が発達し、絵付け師たちの仕事は奪われてしまいます。とはいえ、この転機を経て彼は歴史に名を残す画家としての道を歩み始めるわけですね。
ブランドはベルナルド、アビランド、ジョルジュ・ボワイエ、ロワイヤル・リモージュなど
リモージュ焼きのブランドにはアビランド、ベルナルド、ジョルジュ・ボワイエなど有名なメーカーがひしめいていますが、なかでもフランス王室御用達のブランド、ロワイヤル・リモージュが知られています。
「リモージュ」にブランド名を入れて検索すると出てきやすいですが、出てこない場合はブランド名のみでも見つかります。
デザインはクラシカルなものからモダンなタイプまでバラエティに富みます。マリーアントワネットの優雅なシリーズも人気で、インテリアにも最適です。
日本ではリモージュ焼きのカップ、ブローチ、ペンダント、小物入れ、アンティークも人気
日本ではリモージュ焼きのカップ、ブローチ、ペンダント、小物入れが売れ筋で、アンティークも人気です。
楽天、ヤフーショッピングあたりが商品は充実しているようで、カップなら1万円前後が価格の目安となっています。